アルコール依存症で苦しんでおられる方へ

はじめに

私の父がアルコール依存症でした。

断酒会に出会うまではアルコール依存症を誤解し、父を責めていました。
もちろん本人でさえ。

自分自身で意志が弱いと思っていました。
家族に迷惑をかけていることを自覚しながらお酒に溺れることは
本当に辛いものです。

意志が弱いと責め続けながら、生活苦と戦う家族もまた辛いものでした。

・断酒会と出逢って

始めのうちは、何度も失敗しました。
抗酒剤(薬を飲んだ状態でお酒を飲むと血圧が上がり死ぬほど苦しいそうです)
と言うものを飲むのですが、それでも失敗が続きました。

断酒会には家族会というものがあり、家族が自分たちの体験談を
語り合う会です。
救われました。
不幸な中にあるとき人は自分達ほど不幸な人間はいないと思うものです。

同じような人が、もっと苦しんでいた人がいることを知ることは
本当に救われるものです。

・父のしてきたこと
断酒会にはまじめに通うようになったある日。

一人の少女の話を聞きました。

その話で父は今までわたし達を苦しめてきたことに気づいたのです。
申し訳なさと恥ずかしさ。
父はわたし達への償いとして断酒を決意しました。

それからの父は毎週近くの断酒会に参加し、
関西地区で開催されるほとんどの断酒会にも顔を出し
大阪支部の副支部長まで勤めていました。
断酒会に行く途中で昼間から酒に酔って倒れている人を見かければ声をかけ
断酒会に誘い、何人もの人たちをアルコール依存症から救ってきました。

意志をついで

父が断酒して亡くなるまでの10年間は本当に幸せなものでした。
断酒するまでは正直死んでくれればいいとさえ思っていました。
でも、そうでなくてよかった。
きっと、父もこの幸せをみんなに知って欲しいと思っていたから
道で寝ている人に、入院していた時は主治医さえ断酒会に誘ったのだと思います。

私もそう思います。

無駄に苦しんできたのだと。
だから、救いたいと思ったんです。

あなた(ご家族)が出来ること

最寄の保健所に相談してください。
いろんな手続きを教えくれます。
そして、自分(本人)を責めないで下さい。
既に苦しんでおられます。
断酒会にはあなたを応援する人はいても責める人はいません。 みんなが同じ道を通ってきてるから あなたが来ることを待っています。

わたしが出来ること

お話を聞くこと
どうすればいいのかを知っている範囲でお伝えします。

理解している人に話を聞いてもらうことの大切さを私は知っていますから。
もちろん priceless
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